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土石流止



 たかが止水栓、されど止水栓。

ワインが残った折にフタをして気密を保つものを止水栓といいます。
その小さな止水栓ですが大きなものまで想定しますと意外な使い道が
あります。
 昔、小学校高学年のころだったと思います。教科書で読んだ記憶に
しかないのですが、場所はオランダの海辺の話です。低い陸地の外の
海をへだてているのは堤防です。
 ある日堤防沿いを歩いていた少年ハンスは堤防から少し水が漏れ出
しているのに氣が付きます。見ていますと最初は小さな穴だったのに
水の流れで穴が広がって来るではありませんか。ハンスは大変なこと
になると直感しました。周りを見渡しましたが近くに人はいません。
町まで知らせに行っている間にもこの穴は大きくなるだろう。水の流
れさえ止めれば穴が大きくなることはないのだ。よし僕が手で蓋をし
て水の流れを止めよう。まだ僕の手で止められるほどの大きさだ。
そのうち誰かが通りかかるだろう。そう考えたハンスは穴に手を入れ て水の流れを止めました。海の水は冷たかったのですがハンスの力で
も充分止められるほどの勢いでした。
 それから数時間が経ちました。ハンスは病院のベットの上で氣がつ
きました。大勢の人たちに囲まれていた中にお母さんがいました、
「ハンス大丈夫」 ハンスはようやく自分が海水の冷たさで氣を失い、
それを見つけた人が助けを呼んでくれて、穴も塞がれ、自分が病院へ
担ぎこまれたことなどをおぼろげながら思い出していました。

 つぎは大きなストッパー(キングストッパー)の話です。

 壁の向こうは海、そこに穴があいてその穴が水の勢いでくずれてく
る災害です。一歩手前で止めることができれば排水路を作る工事でも
安全にできます。たとえばプールの水を任意に吐き出すためには壁に
パイプを取り付けて穴が崩れないようにします。 次に蛇口のような
開閉が任意に行なえるバルブをそのパイプに取り付けます。 プール
ぐらいならば口径が100oぐらいのパイプとバルブでよいのです。
 しかしもっと大きなための池やダム湖ならばどうでしょうか。人が
入れるほどの大きさのパイプになります。パイプを壁に取り付ける時
も大きな止水栓が必要です。 止水栓をつけたままパイプを取り付け
する。このようなことができるキングストッパーがあれば大きな準備
が必要な時でも小さな方法でしかも安全に工事ができます。